O's Editor3 ヘルプ目次 |
シナリオ整形 | |||||||
![]() |
[シナリオ整形]は作者自身も映画やドラマの仕事で頻繁に使っている機能です。 そもそも O's Editor3 は脚本(シナリオ)の書式を実現するために、脚本は最低限のルーに則って書かれている必要があります。 ・柱の先頭に◯が記述されている。(※柱マークは◯以外もあります) ・台詞は名前+カギ括弧でくくられた台詞文字で構成されている。 この最低限のルールを守ったテキスト文書であれば、O's Editor3 は自動的にシーンナンバーを振り、適切な字下げや折り返しを行い、まるで製本された台本のように表示することができるようになるのです。 しかし、プロの脚本家達はそれぞれの脚本をそれぞれの流儀で書いています(※ワードで書く人がほとんどです)。こうして書かれた脚本をワードから O's Editor3 にコピペすることは可能ですが O's Editor3 が望む上記2点のルールに当てはまらない場合、書式は崩れてしまいます。例えば柱の○が違う◯(大きな丸)や漢字の〇(ゼロ)など統一されていなかったり、柱の先頭が○ではなく数字(シーンナンバー)だったり、1ページあたりの行数や字下げの仕方も書き手によってバラバラです。書式を整えるために修正するだけでも時間がかかってしまいます。 そこで登場するのが[シナリオ整形]です。この機能はバラバラに書かれた書式の脚本を O's Editor3 の書式にワンアクションで変換するものです。当時助監督だった作者は、この機能が欲しいがために O's Editor 開発を決意したといっても過言ではありません。 手順はいたってシンプルです。脚本家がワードなどで書いた脚本を O's Editor3 にコピペし、メインメニューの[編集|整形|シナリオ整形|シナリオ整形]を実行するだけです。ショートカットキー[SHIST]+[CTRL]+[I]で実行することも可能です。
では、シナリオ整形が具体的にどんな変換作業を行っているのでしょうか。作業内容についてすべてを解説するのはとても煩雑で長くなってしまうのですが、いくつかあげると次のようになります。 ・柱かどうか判定して段落先頭の柱マークを統一する ・台詞やト書きを判定して必要ならば連結する ・タイトルの柱マークは□にしてシーンナンバーを飛ばす ・バツバツの統一 ・柱前後の空段落を統一 ・「~」など似た文字が複数ある場合に文字を統一 ・エンドマークを地寄せする ・先頭の柱より前に文字がある場合は余分な空段落を削除する など、あれやこれや作業しています。シナリオ整形を実行することでバラバラな書式を統一し、ページ数の算出や尺出しをスムーズに行うことができるようになるのです。この機能は脚本家自身が使うことはあまりないと思いますが、プロデューサー、監督、助監督にとっては必須の機能となります。 なお、[ト書き連結せずにシナリオ整形]という[シナリオ整形]に似た機能もありますが、こちらはト書きを連結せずにそのまま改行を残すようになっている点が異なります。ある作品でト書きに句読点をつけない脚本家さんがいらっしゃったので、そうした書き方に対応するためのものです。 |
Copyright © おぬまゆういち